中学生の苦手教科の学習法とは?苦手になる理由も含めて解説
圧倒的な勉強量で「志望校合格」に導く姫路の学習塾クライムアップです。
今回は、中学生の苦手科目克服法について書きました。
苦手教科の克服は、学年問わず成績アップのために最も大きな課題です。しかし、苦手教科は勉強すること自体に抵抗があったり、そもそも勉強の仕方が分からなかったりする生徒が非常に多く、苦手教科の克服は非常に難しいです。
苦手教科をそのままにしておくと、授業が進むにつれてますます理解できなくなり、受験時に大きな壁となってしまいます。
そこで本記事では、中学生に多い苦手教科と、苦手になる理由を解説した上で、苦手教科の効率の良い勉強法をご紹介します。苦手教科の克服を目指す方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
中学生に多い苦手教科は?
主に数学をはじめとする、主要3科目を苦手とする中学生は非常に多いと言われています。
「苦手教科」と考えると、点数の許容度に個人差があるため判断が難しいですが、「苦手教科=嫌いな教科」として考えると、その傾向は顕著に見られます。
2020年8月に行われた学研教育総合研究所の「中学生白書web版」によると、中学生が嫌いな教科の1位から3位まで下記の通りでした。
- 数学(23.6%)
- 国語(15.0%)
- 英語(14.2%)
数学が2位の国語を大きく引き離して、嫌いな教科ランキングのトップにいることが分かります。
また、国語と僅差で英語が3位にいることから、国語とほぼ同じ割合で英語を嫌いとしている生徒が多いことが分かります。
中学生の苦手教科の理由
ここまで、中学生に多い苦手教科について、中学生の嫌いな教科のデータをもとに解説しました。
なぜ、中学生は主要3科目が苦手なのでしょうか。苦手な理由を知らなければ、当然ながら苦手を克服できません。
ここでは、中学生の苦手教科の理由について解説します。
理解する前に授業が進む
授業内容を理解する前に、次の単元に授業が進んでしまうことから苦手教科となります。数学や英語に関しては「積み上げ型」の教科と呼ばれており、1度つまづいてしまうとそれ以降の単元の内容も理解できなくなってしまいます。
数学に関しては、小学生時代の算数の理解不足によって苦手教科となっていることも珍しくありません。また、2020年から小学生も英語が必須科目となりました。これによって数学と同様に、小学生時代の理解不足で英語が苦手と感じる中学生も増加する可能性もあります。
もちろん、国語や理科、社会といった教科でも理解不足にも関わらず、授業が進むことで苦手意識を持ってしまう生徒は多くいます。
点数が取りにくいので勉強のやる気が起きない
苦手教科のテストでは、もちろん高得点を取ることは難しいです。思うように点数が取れないため、勉強の意欲が下がってしまい、よりその教科に対する苦手意識が強まることも苦手教科になる原因の1つです。
特に、国語が苦手教科の場合、この理由が当てはまります。国語のテストの中には、登場人物の心情理解問題など、答えが1つではないものもあります。このような問題では、単純に文章から読み解くほかに、出題者の意図を汲みとることも必要です。
そのため、勉強量を増やせば高い点数が取れるというわけではなく、点数を思うように取れずに苦手意識を感じてしまうのです。
中学生の苦手教科の学習法
どれだけ成績が優秀な中学生でも、苦手教科は存在します。苦手教科を克服し、試験での点数を上げていくことが成績アップには重要です。
ここからは、中学生が苦手教科を勉強する際の効率的な学習法について解説します。
何が分かっていないかを把握する
苦手教科の勉強をする前に、何が分かっていないかを把握することが大切です。これは特に、数学や英語といった積み上げ型の教科で重要です。
たとえば、数学の連立方程式でつまづいているとします。この場合、連立方程式が苦手な理由として、大きく分けて下記の3種類が考えられます。
- 単純に連立方程式を解く流れが理解できていない
- 方程式の理解が欠けている
- 計算力不足
一番上の「連立方程式を解く流れが理解できていない」理由の場合は、単純に連立方程式の問題演習等を行うことで苦手が克服されるでしょう。しかし、下の2つが原因の場合は、中学1年生の学習内容や、小学生時代の計算問題にまで遡って学習をし直す必要があります。
このように、何が分かっていないのかを明確にした上で勉強することが、効率的に苦手教科を克服することに繋がります。
毎日予習・復習を行う
苦手教科の学習は、日頃の授業だけでは不十分です。そのため、家庭での予習・復習が克服には必要です。
苦手教科の復習では、問題演習などを行う必要はありません。その日に学校で習った箇所の教科書やノートを読み返したり、授業中に取り組んだ問題を再度解きなおしたりといった、簡単な勉強を繰り返しましょう。苦手教科では難しい問題を解くよりも、基礎問題を確実に解けるようにすることが大切です。
また、難しいことをする必要がないことは「予習でも同じ」です。予習も問題を事前に解くといったことではなく、学校の授業で取り扱われそうな箇所を確認した上で授業に臨むことで、定着度が高まります。
基礎問題に取り組む
苦手教科のテストで点数を取るには、難しい問題を解くことよりも、簡単な問題を正確に解くことが重要です。そのため、普段の問題演習に関しても応用問題などではなく、基礎問題に取り組みましょう。
基礎問題を繰り返し解くことで、苦手な教科でも基礎学力が向上します。基礎学力が向上することによって、自ずと難しい問題も解けるようになるのです。
基礎問題を解き続けることは、成長を感じにくいことかもしれませんが、確実に学力の向上に繋がる上にテストの点数にも影響が大きいです。
目標を低めに設定しておく
苦手教科の勉強において、最も妨げになるものがモチベーションの低下です。テストの点数だけではなく、日頃の勉強時間などの目標を低めに設定しておくと良いでしょう。
目標を低めに設定することで、苦手教科の勉強にも達成感を感じられます。それによって、勉強へのモチベーションが維持しやすくなり、苦手教科の克服にも繋がります。
教科別の苦手教科の学習法
ここまで、中学生の苦手教科の原因や学習法について解説しました。すべての教科に共通する学習法は上記の通りですが、教科別で意識しておくべきことは少し異なります。
ここでは、教科別で苦手教科の学習法について解説します。
国語
国語は、漢字や熟語のような暗記することで、点数を取れる箇所からの勉強が重要です。定期テストの場合は、出題範囲に含まれる教科書に出てくる漢字や熟語はすべて押さえておきましょう。
読解問題に関しては、暗記によって得点を取ることはできません。しかし、比較的簡単な問題の演習を繰り返すことで、読解問題の答え方や出題パターンを捉えられます。読解問題の演習を行う際は、時間がかかっても良いのでじっくりと問題文を読むようにしましょう。
数学
数学の学習は、基礎を押さえることが重要です。前述したように、数学は理解不足の単元が生まれることで、ドミノ倒し方式でそれ以降の単元の理解できなくなります。そのため、数学が苦手な場合は、基礎問題を繰り返し解くことが大切です。
数学の場合、応用問題は解ける生徒が少ないことも多いので、基礎問題や標準問題を確実に解けるように演習をすることで、成績アップに繋がりやすいのです。
英語
英語は、単語と文法を押さえれば大幅に点数が上がります。英語が苦手な生徒は、まずは教科書に出てくる英単語の意味と綴りを正確に覚えましょう。英単語を覚えられれば、単純な単語問題だけでなく、長文読解の際もスムーズに内容を理解できるようになります。
単語とともに、文法についても押さえましょう。文法を覚えるためには、教科書に出てくる表現を意味とともに覚えることが効果的です。
理科
理科の勉強でやるべきことは、大きく分けて暗記と計算です。また、理科の暗記は単純な語句だけではなく、実験の手順やそれぞれの語句の意味の理解が求められます。そのため、教科書を網羅的に読みこみましょう。
また、計算問題自体は非常に単純ですが、小数が絡むため、ケアレスミスが発生しやすいです。計算に苦手意識がある生徒は同じ問題でも良いので、計算が絡む問題を繰り返し解くことが重要です。
社会
社会は覚えることが苦手な生徒にとっては難しく感じられますが、覚えた分結果に繋がりやすい教科です。
勉強する時に最も意識すべき点は、覚える優先順位です。社会が苦手な生徒は、まず教科書の太字の単語を必ず覚えるようにしましょう。覚えられたら、「その単語の意味を確実に答えられるようにする」というように、重要語句から覚える範囲を広げていくと効率良く学習できます。
まとめ
本記事では、中学生に多い苦手教科やその原因、苦手教科の勉強方法について解説しました。どれだけ成績の良い生徒でも、苦手教科は存在するものです。苦手教科の中でも、どこでつまづいているのかを確認し、適切な勉強をすることが成績アップには重要です。
また、苦手教科の原因の多くは基礎の理解不足にあるため、基礎を勉強し直すことで苦手が克服されることも多くあります。本記事を参考に、まずは苦手教科を克服することから始めてみてはいかがでしょうか。